Erik
(更新)
2016年、日本語の流行語大賞は「神ってる」に決まりました。
他にもトップ10には「ゲス不倫」「マイナス金利」「トランプ現象」などの今年を象徴する言葉がランクインし、ネット流行語大賞では金賞「PPAP/ペンパイナッポーアッポーペン」や特別賞「センテンススプリング/文春砲」などが選ばれました。
また女子高生流行語大賞2016では「卍」「よき」「マ!?」などが選ばれたようです。
では、英語の流行語は?
今回は、2016年に流行ったワードやスラングを紹介していきます。
あなたはいくつ知っていますか?
海外にも「流行語大賞」っぽいものはあります。それが “Word of the Year” です。
日本のように大々的なものではありませんが、辞書サイト等のメディアがその年を象徴する言葉、もしくは流行った言葉、多く検索された言葉などをピックアップしてそれぞれ決定しています。
2016年の各メディアが選んだワード・オブ・ザ・イヤーをその選定理由とともにみていきましょう!
オックスフォード大学出版局が刊行するオックスフォード英語辞典が選んだのは “post-truth”(ポスト・トゥルース)でした。 “post-truth” とは、「世論形成において、客観的事実が、感情や個人的信念への訴えかけよりも影響力を持たない状況」という意味。
当局は “post-truth” を選んだ理由として、今年、英国のEU離脱(ブレキジット)に関する国民投票やアメリカの大統領選挙において、この言葉が広く一般に広まったことをあげています。
ちなみに下のツイートのように“Post-truth politics”(ポスト真実の政治)という表現で使われることが多く、イギリスの週刊新聞エコノミスト(The Economist)は下のようにツイートしています。
Obama founded ISIS. George Bush was behind 9/11. Welcome to post-truth politics http://t.co/QYrx76krF0
— The Economist (@TheEconomist) November 1, 2016
「オバマがISISを創設した。9・11はジョージ・ブッシュの仕業。ポスト真実の政治へようこそ」
このような両大統領に関する発言をしていたのはトランプ氏ですね。トランプ氏はそれだけ2016年に影響を与えた人物のようです。ちなみに “Post-truth” で画像検索するとトランプ氏の画像がたくさん出てきますよ。
オンライン辞書サイトのディクショナリードットコム(Dictionary.com)が今年のワード・オブ・ザ・イヤーに選んだのは “xenophobia”(ゼノフォビア) という言葉。意味は「外国人恐怖症」「外国人嫌悪」です。またしてもトランプ氏のイメージが強い言葉が選ばれていますね。
"A wall of hate, racism, & xenophobia that if built..will be teared down by my son and his generation." http://t.co/jpLXwyMZoE pic.twitter.com/S324zbM3vk
— Gavin Newsom (@GavinNewsom) November 16, 2016
「憎しみ、人種差別、そして外国人に対する恐怖によって壁が作られたなら…私の息子とその世代によって取り壊されるだろう」
画像内:「彼が壁を作ったなら、僕が大人になって取り壊す」
“xenophobia”が選ばれた理由として、英国のEU離脱と米国の大統領選挙の話題をメインにあげています。
同サイトによれば、この単語が今年最も検索されたのは、国民投票で英国のEUからの離脱が決定した翌日にあたる6月24日だったと言います。その次に、オバマ大統領がトランプ氏を形容する言葉としてこの言葉を使った時にも急増したそうです。
出典:http://blog.oxforddictionaries.com/wp-content/uploads/WOTY-emoji-banner.png
ちなみに2015年にオックスフォード辞典が選んだワード・オブ・ザ・イヤーは「」でした。
なんと言葉ですらありません。絵文字です。常識にとらわれないところが面白いですね。正式名称を “ ‘Face With Tears of Joy’ emoji” と言うらしいです。
ちなみに「絵文字」は英語でも “emoji” 。他に “pictograph” や “emoticon” という表現もあります。選ばれた理由としては “emoji” という言葉の使用が劇的に増えたこと、そして絵文字の中で2015年、世界的に最も使われたのがこの「笑い泣き」の絵文字だったからです。
なんとイギリスでは使われた全絵文字の20%が、アメリカでは17%がこの絵文字だったそう。2016年も引き続きこの「笑い泣き」絵文字のブームは続き、今もSNS等で毎日のように見られます。
こちらは昨年オックスフォード辞典が公開した動画です。
△http://www.youtube.com/watch?v=Z4uqQ2DW-EU
ちなみにディクショナリードットコムの2015年チョイスは “identity”(アイデンティティ)でした。2015年に選ばれたものは今年の “post-truth” や “xenophobia” より明るい言葉でしたね。言葉じゃないのもありましたが…
ここからは、今年アメリカで特に流行った英語スラングを紹介していきます。
最近の若者が多用する最新の英語スラングを、あなたはいくつ知っているでしょうか?
ぜひマスターしてカジュアルな英会話で使ってみてくださいね!
“extra” はスラングでは「度を超えてる(人)」「大げさな(人)」「張り切りすぎな(人)」という意味。
注目されたくて頑張りすぎる人もそうですし、宿題を出しすぎる先生も、心配しすぎる親もみんな “extra” と言えます。 “You’re so extra.” のように使われることが多いです。
Today was crazy hair day at my lil cousins school and this is what her mom did to her she's so extra I love it pic.twitter.com/hckbw3Zuk0
— Lil Ugly (@_0k4y) April 25, 2016
「今日はいとこの学校でクレイジーヘアデーだったんだけど、いとこの母親がセットしてあげた髪型がこれ。ほんとやりすぎで最高。」
こちらは「めちゃくちゃ楽しい」「盛り上がる」「最高」という意味。
“It’s lit.”(すごく盛り上がってる)や “〜 is/was lit.” (〜最高/最高だった)のように言うことが多いです。
Drake concert was LIT ???? pic.twitter.com/TaY2mQROpx
— Kostas G. (@kostas95) October 6, 2016
「ドレイクのコンサートめちゃめちゃ楽しかった」
“AF” は “as f**k” の略で、強調の意味。
ニュアンス的には “very” をパワーアップさせた、「とても」とか「超」とか「マジで」の最上級みたいな感じです。
【例】
sleepy AF = めちゃめちゃ眠い
When you're Christmas AF pic.twitter.com/tABN8y1e7f
— Motoki Maxted (@MotokiMaxted) December 5, 2016
「超絶クリスマス気分な時」
また “Goals AF” という “AF” を使った他の流行語もあります。
“Goals” は「目標」「憧れ」という意味なので、「超憧れ〜!」とか「マジ理想」な感じで「手に入れたいもの」や「尊敬するもの」に対する表現です。仲睦まじい芸能人カップルの写真や高級車を見たときなどに言ったりします。
“slay” は本来「殺す」「殺害する」という意味の単語ですが、スラングでは「めっちゃ成功する」とか「素晴らしいことをする」という意味です。
【例】
Her new album slayed.
「彼女の新しいアルバムは大ヒットした」
.@ArianaGrande you slay ????#Z100JingleBall pic.twitter.com/7lKoFvoQR4
— Z100 New York (@Z100NewYork) December 10, 2016
「アリアナ、あなた最高」(意訳)
“on fleek” と “on point” はどちらも「完璧に決まってる」「バッチリ」の意味です。
もともとは「眉毛が完璧に描けた」(eyebrows on fleek)という動画から始まったらしいです。“Fleeking” という使い方もできます。
When the squad is on fleek ???????? #da27 pic.twitter.com/yTkqVKUImO
— David Alaba (@David_Alaba) December 10, 2016
「いつメンが完璧に決まってるとき」
“that feeling/feel when” の略。「〜の時のあの気持ち」という意味です。ツイッターやインスタ等、SNSでよく見られます。
TFW the pizza arrives... pic.twitter.com/WlEOZhAv82
— NASCAR (@NASCAR) December 2, 2016
「ピザが届いた時のあの気持ち…」
“obvi” は “obvious”(明らか、当たり前、当然)や “obviously”(明らかに、もちろん)を短縮したスラングです。日本語で「了解」が「りょ」とか「り」になるのと同じ感じですね。
Just met the cutest puppy in the world (besides my babies obvi) ???? look @ those eyes! Jumped right in my lap! So sweet! pic.twitter.com/GZ1wO7kM
— Miley Ray Cyrus (@MileyCyrus) January 26, 2013
「世界一かわいいわんちゃんに会った(もちろんウチの子を除いて)。目を見て!私のひざに飛び乗ってきた!かわいい!」
出典:http://www.quickmeme.com/meme/3spv7p
“yes” や “yay” の意味。強く賛同するときや嬉しいときに使われます。要するに「いえーーーーーーーい」です。
yaaas @hillaryclinton
— Ariana Grande (@ArianaGrande) April 12, 2015
“yessss” や “yayyyy” の発音がちょっと変わっただけです。強調の度合いによって “a” や “s” を増やしたり!をつけたりします。
いかがでしたか?
最新の流行語やスラングを理解することで、より英語の世界を楽しめるかと思います。海外旅行や留学に行っても、スラングを少しでも知っていたらすぐに打ち解けられるのではないでしょうか。
海外から来た人が急に「マ?!それはやばい。神ってるね」なんて言ってきたら、会話も弾みますよね。
日本語と同じように英語の流行り言葉や若者言葉も日々刻々と変化していきます。
旬のうちに、ぜひ使ってみてはいかがですか?